こんにちは。行政書士法人IMSです。

人手不足への対応や海外事業の拡大などをきっかけに、初めて外国人の採用を検討している企業様もいらっしゃるのではないでしょうか。

「外国人を採用したいけれど、会社は何から始めればよいのか」「在留カードがあれば、そのまま雇用できるのか」「外国人を採用した実績がない会社でも就労ビザを申請できるのか」。こうした疑問は、初めて採用を担当する方にとって自然なものだと思います。

外国人採用で特に重要なのは、採用予定者の在留資格と、実際に担当してもらう業務内容が合っているかという点です。採用が決まってから手続きの問題に気づくと、予定どおりに入社できない場合もあります。

今回は、外国人を初めて雇用する企業の皆様に向けて、採用前に確認しておきたい事項を、就労ビザの申請実務の観点から解説します。

この記事の目次

  1. 最初に確認すべき3つのこと
  2. 在留カードがあれば、どんな仕事でもできる?
  3. 「営業・マーケティング担当」で採用する場合の注意点
  4. 外国人採用が初めての会社でも申請できる?
  5. 企業側で準備する書類と申請の流れ
  6. 採用決定前に考えておきたい入社スケジュール
  7. 入社後に会社が注意すべき届出
  8. 初めて外国人を採用する企業の皆様へ

1.外国人を採用する前に、最初に確認すべき3つのこと

まず確認していただきたいのは、①採用予定者が日本国内にいるか海外にいるか、②現在の在留資格は何か、③入社後にどのような仕事を担当するか、の3点です。

例えば、日本の大学に在学中の留学生を卒業後に採用する場合は、一般的に「留学」から就労可能な在留資格への変更が必要です。一方、海外にいる方を日本に呼び寄せる場合には、通常、在留資格認定証明書(COE)の交付申請から始めます。

また、すでに日本の企業で働いている方の中途採用であっても、転職先で予定している業務が現在の在留資格に該当するか確認する必要があります。

採用前の確認ポイント

  • 採用予定者の現在の在留状況
  • 学歴・職歴と担当予定業務との関係
  • 在留資格の申請・変更が必要かどうか

2.在留カードがあれば、どんな仕事でもできる?

いいえ。在留カードを持っていることと、どのような仕事にも就けることは同じではありません。

例えば「永住者」「日本人の配偶者等」「定住者」などの在留資格では、就労活動に原則として制限がありません。一方、「技術・人文知識・国際業務」などでは、その在留資格に該当する活動に従事する必要があります。「留学」や「家族滞在」は、資格外活動許可を受けた場合などを除き、原則として就労できません。

採用予定者が「今も日本で働いています」と話していたとしても、それだけで新しい勤務先の業務に従事できるとは限りません。企業側では、在留カードの記載事項や就労制限の有無を確認するとともに、実際の職務内容も検討する必要があります。

3.「営業・マーケティング担当」として採用する場合の注意点

一般企業で外国人の専門人材を採用する際、代表的な在留資格の一つが「技術・人文知識・国際業務」、いわゆる「技人国」です。ITエンジニア、海外営業、経理、マーケティング、通訳・翻訳などの専門的な業務が該当し得ます。

ただし、職種名を「海外営業」や「マーケティング」とすれば、必ず技人国が認められるわけではありません。

例えば、海外市場の調査や取引先との交渉、販売戦略の企画に従事する場合と、店舗での接客やレジ業務、商品陳列が主な業務である場合とでは、在留資格上の検討事項が異なります。

本人の学歴・職歴との関連性、専門的な業務の具体的な内容、雇用条件などを個別に確認することが重要です。採用予定の職種名だけではなく、実際に何を任せるのかを整理しておきましょう。

技人国の詳しい申請要件については、IMSの「技術・人文知識・国際業務ビザ」ご案内ページもご参照ください。

4.外国人採用が初めての会社でも、就労ビザを申請できる?

はい。外国人の採用実績がないという理由だけで、就労ビザの申請ができなくなるわけではありません。中小企業や設立間もない会社でも、必要な要件を満たす場合には外国人を採用できます。

もっとも、入管の審査では本人の経歴や担当業務のほか、会社の事業内容、事業実態、雇用条件なども確認されます。設立したばかりの会社では、事業計画書等の説明資料が必要になる場合があります。

また、技人国の申請では、受入機関のカテゴリー(1~4)により提出書類が異なります。インターネット上の一般的な必要書類一覧が、そのまま自社に当てはまるとは限りません。

5.企業側で準備する書類と申請の流れ

外国人の就労に関する在留資格申請では、外国人本人の卒業証明書や職歴に関する資料だけでなく、企業側の書類が必要になる場合があります。

例えば、雇用契約書や労働条件通知書、事業内容を説明する資料、登記事項証明書、決算書類、法定調書合計表、具体的な業務内容の説明資料などです。ただし、すべての申請でこれらを一律に提出するわけではありません。

海外から採用する場合は、一般的に日本でCOE交付申請を行い、その後に本人が在外公館で査証申請を行います。日本国内にいる留学生を正社員として採用する場合は、通常、在留資格変更許可申請を検討します。

どの手続きが必要か、誰が申請を行うか、どの資料を準備するかは個別の状況によって異なります。申請書を作る前に、採用計画と在留資格の整合性を確認することが大切です。

6.採用決定前に考えておきたい入社スケジュール

外国人採用で見落としがちなのが、入社予定日と在留資格の手続きに必要な期間との関係です。

海外から人材を呼び寄せる場合には、COEの交付を受けた後も査証申請や渡航準備が必要です。国内の留学生を採用する場合も、必要な在留資格変更が許可されるまで、予定する就労活動を始められないことがあります。

入管での審査期間は申請内容や時期などによって変わるため、採用が決まってから慌てて手続きを始めるのではなく、できるだけ早い段階で必要な申請とスケジュールを確認しておくことをおすすめします。

7.入社後に会社が注意すべき届出

就労ビザの手続きが完了しても、企業の対応がすべて終わるわけではありません。

外国人の雇入れ・離職時には、「外交」「公用」の在留資格の方や特別永住者などを除き、原則としてハローワークへの「外国人雇用状況の届出」が必要です。届出の方法・期限は雇用保険の被保険者となるかどうかで異なります。

さらに、在留資格の種類によっては、本人に所属機関に関する届出が必要になる場合もあります。外国人社員の在留期限や業務内容について、入社後も適切に管理することが重要です。

8.初めて外国人を採用する企業の皆様へ

外国人を初めて雇用する場合、会社が必要な書類を集めるだけでよいのか、採用予定者が今の在留資格のまま働けるのか、どのタイミングで申請すべきかなど、迷われることも多いと思います。

行政書士法人IMSでは、日本の在留資格に関する申請手続きを専門に取り扱っています。外国人を初めて採用される企業様についても、採用予定者の在留状況、学歴・職歴、予定している業務内容、企業側の状況などを確認し、必要となる手続きについてご案内しております。

採用が正式に決まる前の段階から、在留資格上の確認事項を整理しておくことで、採用計画を進めやすくなります。

外国人を初めて採用する企業様へ

「当社の業務内容で就労ビザの申請は可能?」「会社側では何を準備すればよい?」といったご相談は、行政書士法人IMSへお問い合わせください。IMS公式サイトからご相談・お問い合わせ

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※本記事は2026年10月時点の公表情報をもとに作成した一般的な解説です。具体的な申請要件や提出書類、手続きは個別の状況により異なります。さらなるご質問はお気軽にお問い合わせください。

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