皆さま、こんにちは。IMSの下山です。
先日参加した勉強会では、経済産業省の方をお招きして、岸田内閣の骨太の方針にも挙げられている「スタートアップ(新規創業)への投資」の部分や経済産業省が行っているスタートアップの支援全般についてお話しをいただきました。今日のブログではその中で触れられていた「スタートアップビザ」について、今一度解説していきたいと思います。

スタートアップビザ(経済産業省認定の外国人起業活動促進事業)とは


⇒外国人起業家の呼び込みに向けて、経済産業省の定める告示に沿って地方公共団体から起業支援を受ける外国人起業家に対し、最長1年間の入国・在留を認める制度で、2018年12月に開始
⇒地方公共団体の管理・支援プログラムを経済産業大臣が認定し、地方出入国在留管理局 が在留資格「特定活動」を付与
※2021 年6月現在、福岡市・愛知県・岐阜県・神戸市・大阪市・三重県・北海道・茨城県・横浜市・仙台市・大分県・京都府・新潟県・兵庫県・渋谷区 計 15 団体 を認定
⇒2020 年 11 月より、本邦の大学を卒業後、スタートアップビザを活用して在留する外国人起業家が一定の要件を満たす場合に、最長 2 年の在留が認められる在留資格への移行が可能に
(出入国在留官庁サイト:本邦の大学等を卒業した留学生による起業活動に係る措置について

■地方公共団体の管理・支援プログラムの認定までの流れ


①外国人起業家が「起業準備活動計画」を提出。
②地方公共団体が告示の要件を満たすか審査。外部有識者に意見を求める。
③②で要件を満たしている場合には「起業準備活動計画確認証明書」を交付。
④外国人起業家は「起業準備活動計画確認証明書」を地方出入国在留管理局 に提出し、同局 が在留資格「特定活動6月」を付与。
⑤地方公共団体が6か月間管理・支援 を行う。
※以下更新する場合
⑥外国人起業家が「起業準備活動計画」を提出。
⑦地方公共団体が告示の要件を満たすか審査。外部有識者に意見を求める。
⑧②で要件を満たしている場合には「起業準備活動計画確認証明書(更新用)」を交付。
⑨外国人起業家は「起業準備活動計画確認証明書(更新用)」を地方出入国在留管理局 に提出し、同局 が在留資格「特定活動6月」を付与。
⑩地方公共団体が6か月間管理・支援 を行う。
⑪在留資格「経営・管理」の要件を充足した場合、地方出入国在留管理局 が外国人起業家在留資格「経営・管理」を付与。

■特区制度のスタートアップビザとの違い


・特区制度のスタートアップビザは在留期間が6か月のところ、経産省版のスタートアップビザは在留期間が最長1年間
・特区制度のスタートアップビザは在留資格「留学」以外の在留資格からの切り替えが不可だったところ、経産省版のスタートアップビザでは、一旦帰国しなくても在留資格変更が可能
・特区制度のスタートアップビザは在留資格「経営・管理」のところ、経産省版のスタートアップビザでは在留資格「特定活動」
・特区制度のスタートアップビザの更新時に活用できる事務所要件の緩和は、経産省版のスタートアップビザでは活用できない

いかがでしたでしょうか。
この制度がもっと活用され、世界中から優秀な起業家が集まることを願います。弊社でももちろんスタートアップビザのサポートをしておりますので、ご興味をお持ちの方はぜひお問い合わせください。