こんにちは。行政書士法人IMSの伊東です。

先日、お電話で「『定住者(Long Term Resident)』に変更したい」とのお問い合わせが続きました。「定住者」は「法務大臣が特別な理由を考慮し一定の在留期間を指定して居住を認める者」とされており、告示されているものとされていないものがあります。許可される内容は多岐にわたり、一会に「定住者」といっても同じ活動内容とは限らず、一言で説明することが難しい、特に複雑な在留資格の一つであると言えます。

告示されているものとしては、インドシナ(ベトナム・ラオス・カンボジア)難民、日系2世、3世(日本人から生まれた子の更に子(日本人から見ると孫)、かつて日本人だった子の更に子)、日本国籍への帰化前に出生した子、永住者の子、定住者の配偶者、日本人・永住者・特別永住者・定住者の6歳未満の養子等、様々な条件の方が該当します。以下に具体的な記載がございます。

https://www.moj.go.jp/isa/laws/nyukan_hourei_h07-01-01.html

上記のように告示されているものであれば、要件に該当していることを証明することで許可される可能性があります。一方、告示外は法務大臣が許可することで認められるものになるため、出入国在留管理局の裁量が大きくなります。馴染みのあるものとしては、離婚に伴う申請です。日本人・永住者・特別永住者と婚姻し、離婚する場合に在留資格変更許可申請で「定住者」への変更が認められる可能性があります。弊社へのお問い合わせもこちらのケースが多いのですが、誰でも認められるというわけではありません。許可されるためには、一定期間の継続した婚姻生活があったこと、家庭内暴力により破綻に至ったこと、日本で生活できる資産や技能を有すること、生活の基盤が日本にある(本国に帰国しても生活することが難しい)、子どもを日本で扶養しなければならないといった、日本に居る必要性を認められなければなりません。個々の背景によって提出する書類が異なるため、具体的な書類の案内はありません。審査は全て書面で行われ、口頭での説明の機会はないため、出入国在留管理庁に理解してもらうために必要であろうと考えられる書類を提出することになります。

出入国在留管理局のホームページで許可が認められた事例、認められなかった事例を公開していますので、ご参考ください。前配偶者に非があり(家庭内暴力)により離婚に至った場合にも、認められる場合と認められない場合があります。就労しており、一定の収入があることや日本で子を養育する必要がある場合に許可とされていることが分かります。

https://www.moj.go.jp/isa/content/930002823.pdf

「定住者」は就労に制限がないため、希望する方の多い在留資格ではありますが、告示外であれば難易度が高いため、まずは現在の活動が他の在留資格(例:就労)の要件に該当するかがを検討し、難しいようであれば「定住者」への変更が選択肢に入ります。