こんにちは。行政書士法人IMSの洪です。

中国外交部の2023年10月23日発表等によりますと、中国が2023年3月8日に加盟した「外国公文書の認証を不要とする条約(ハーグ条約)」が11月7日から日本などとの間で発効したとのことです。これにより、日本など条約締結国が発行する条約範囲内の公文書を中国へ送付して使用する際、従来必要だった中国大使館・総領事館の領事認証は不要となります。アポスティーユの申請方法等は、以下外務省案内をご確認ください。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000610.html

さて、今回はワーキングホリデーで日本に滞在中の方が、たとえば日本の企業に採用されてフルタイムで働くようになる場合、在留資格はどうしたらよいのかについてご説明いたします。

まずは、「ワーキングホリデー」とは何かについて、簡単にご説明いたします。

ワーキング・ホリデー制度とは

ワーキング・ホリデー制度とは、二国・地域間の取決め等に基づき、各々が、相手国・地域の青少年に対し、休暇目的の入国及び滞在期間中における旅行・滞在資金を補うための付随的な就労を認める制度です。各々の国・地域が、その文化や一般的な生活様式を理解する機会を相手国・地域の青少年に対して提供し、二国・地域間の相互理解を深めることを趣旨とします。※外務省HPから抜粋

活動内容は「指定書」で要確認

そして、ワーキングホリデービザは、原則その国にある日本大使館(総領事館)で申請をし、日本入国時に入国審査を経て「特定活動(告示5号)」という在留資格が付与されます。またパスポートには「指定書」というものが添付されますので、具体的活動内容はこちらの「指定書」の中で確認することが出来ます。

「指定書」サンプル

ワーキングホリデーで、フルタイムで働く場合は?

さて、前置きが長くなりましたが、ワーキングホリデーで日本滞在中に、ある企業からオファーを受けてフルタイムで働くことになった場合、ワーキングホリデーのまま働いてもよいかなど、その在留資格について気になるところだと思います。そもそもワーキングホリデーのままでも働くことが認められていますが、フルタイムで働くことになりますと話が変わって来ますので、注意が必要です。

ワーキングホリデーの活動内容としては、以下ように規定されています。
(1)日本文化及び日本における一般的な生活様式を理解するため日本において一定期間の休暇を過ごす活動
(2)上記(1)の活動を行うために必要な旅行資金を補うため必要な範囲内の報酬を受ける活動

上記のとおり、働く時間に対する制限の規定はないですが、ワーキングホリデーの制度や活動内容上「~休暇を過ごすために必要な旅行資金を補うため必要な範囲」となっています。ですので、フルタイムで働くということは、ワーキングホリデーの制度や趣旨、滞在目的に照らし合わせた場合、不法就労までにはなりませんが、適切な滞在・活動にはならないということになります。

従って、フルタイムでの就労になる場合には、行おうとする職務内容に該当する在留資格があるか、ある場合は申請要件を満たすかを検討してから、適切な就労資格へ変更申請等を行う必要があります。しかし、ワーキングホリデーから就労資格への変更申請は、全員に認められるものではなく、カナダ国籍やドイツ国籍等変更申請が認められるものもあれば、二国間の取決めによって帰国しなければならない国籍の方の場合は、変更申請が認められないものもあります。取決めというのは、国や地域により異なりますが、口上書や協定、外務省文書によって実施されているものを言います。変更申請が可能な国籍の方の場合には、入管に申請を提出し就労資格の許可を得れば、フルタイムで働くことが出来ます。もし、変更申請が出来ない場合には、就労先の協力を得て「在留資格認定証明書交付申請(COE申請)」を行い、本国でビザを取ってから再度来日するといった対応が考えられます。

いずれにしても、ワーキングホリデーで来日して、今後日本の企業で働くことになる場合には、事前に入管や専門家にご相談することをお勧めいたします。