こんにちは。行政書士法人IMSの伊東です。

高度専門職ポイント計算表を用いた申請として、在留資格「高度専門職1号・2号」への変更許可申請・更新許可申請又は永住許可申請が該当します。

最低、70ポイント以上を取得できれば要件を満たすことになりますが、中には100ポイント以上を取得できる程に優秀な方もいらっしゃいます。その中で「多くポイントを取得していることを示した方がいいのか」とご相談いただくことがあります。多くのポイントを取得できると言うことは優秀であることを証明できるので、プラスになることはありますが、申請の要件を満たすか否かを審査するため、入管は加算が多いことが必ずしも有利にならないとしています。特に永住許可申請の場合は以下の法律上の要件を審査します。

(1)素行が善良であること

法律を遵守し日常生活においても住民として社会的に非難されることのない生活を営んでいること。

(2)独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること

日常生活において公共の負担にならず,その有する資産又は技能等から見て将来において安定した生活が見込まれること。

(3)その者の永住が日本国の利益に合すると認められること

ア 原則として引き続き10年以上本邦に在留していること。ただし,この期間のうち,就労資格(在留資格「技能実習」及び「特定技能1号」を除く。)又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する。

※特例に該当する方は10年以上の在留がなくとも申請が可能とされています。

イ 罰金刑や懲役刑などを受けていないこと。公的義務(納税,公的年金及び公的医療保険の保険料の納付並びに出入国管理及び難民認定法に定める届出等の義務)を適正に履行していること。

ウ 現に有している在留資格について,出入国管理及び難民認定法施行規則別表第2に規定されている最長の在留期間をもって在留していること。

※最長の在留期間は5年ですが、現時点で3年でも申請が可能とされています。

エ 公衆衛生上の観点から有害となるおそれがないこと。

上記が守られていなければ、永住許可申請が許可されないこともあります。優秀であることを示せば年金の未加入が許容されるということはなく、要件を満たしていないと判断されます。

チェックしたポイントを疎明する資料として提出した書類が加算されるかわからず、70ポイント以上を有しているか不安という場合には、他に加算できそうな項目があるのであれば、例えば90ポイントを有しているとして申請することも一つかと思います。高度専門職1号の申請を行い、許可された場合には、新しい在留カードを引き取る際に『在留資格「高度専門職」に係る計算結果通知書』が交付されます。詳細なポイント数は明示されず、「70点未満」、「70点以上~80点未満」、「80点以上」のいずれかにチェックされるのみです。実際のポイント数やどの項目が加算され、どの項目が加算されなかったのかについて知らされることはありません。