こんにちは。行政書士法人IMSの洪です。

入管庁公表のデータによれば2025年末現在の在留外国人は412万5,395人で、うち「永住者」の方がもっとも多く、次いで「技人国(技術・人文知識・国際業務)」ビザを持つ方が475,790人で全体の11.5%占めており、かつ就労ビザの中では保有率がトップを占めています。また技人国ビザは、所謂ホワイトカラー向けのもっとも取得率が高い就労資格で、一般的な企業で働く外国人の方は通常技人国ビザの申請となります※。ですので、企業において中途採用で外国人材の採用活動を行う場合、技人国ビザを持つ外国人に出会う確率はなかり高いと言えます。
※技人国ビザ以外に、「高度専門職」や就労制限のない身分系の在留資格、「資格外活動許可」で働いている方もいます。

今回は、技人国ビザを持つ外国人材を中途採用する際における注意点等について解説いたします。

技人国ビザを持つ外国籍の方であっても、技人国ビザで認められる職種(職務内容・業務内容・仕事内容)の範囲内であれば、日本人と同じように特段制限なく転職することが可能です。ただし、転職自体には制限がありませんが、技人国ビザにて転職する際、義務として、前職からの離脱、新しい会社への移籍について当該事由が発生してから14日以内に入管に対して「所属(契約)機関に関する届出」を行わなければなりません。こちらの届出は、2012年から導入された新しい外国人在留管理制度の一つで、外国人が以前勤務していた会社から新しい会社に転職したり、会社の名称や所在地が変更になった場合などに係る内容を入管に対して報告する届出のことを言います。制度施行から約14年経過しておりかなり浸透しているとはいえ、未だにこちらの届出の存在を知らない企業や外国人が多くいらっしゃいます。こちらの義務的届出を行わないと今後の各種在留申請に影響が出る恐れがあり、場合によっては申請が不許可になるリスクもあります。

外国人材の採用時、企業側では何をどのように確認すればよいですか?

<本人の在留カードを確認>

在留カードに記載されている在留資格の名称、在留期限、顔写真等を確認してください。
なお、2026年6月14日から、縦前の在留カードとはデザイン等が異なる新様式の在留カード、特定在留カードが発行されていますので、ご確認の際はご留意ください。

また、必要に応じ在留カードの真偽を確認したい場合には、入管庁の「在留カード読取アプリ」や失効情報照会サイトも合わせてご利用ください。

<採用時にすでに前職を退職してる場合>

入管に対して前職からの離脱の届出を行ったか確認してください。法定の届出期間は事由発生(退職日)から14日以内となっていますが、例えば届出を忘れて14日を過ぎている場合であっても届出自体は可能ですので、速やかに届け出るよう、指導してください。

<入社後にも届出が必要ですか?>

入社後も入社日から14日以内に届出をしなければなりません。なお、入社前に未来日を届出事由発生日とする届出は出来ません。

<入社後、入管への届出以外に必要な手続きはありますか?>

①技人国ビザの場合、範囲内の職種であればそのまま働くことが可能ですので、届出以外に必要な手続きはありません。今後、在留期限の3ヶ月前になったら在留期間の更新許可申請を行ってください。もし入社後間もなく在留期限を迎える場合は、期限内に速やかに(入管に)更新申請を提出してください。
②会社側においては「外国人雇用状況の届出※」を行う必要がありますので、手続き方法等については会社の所在地を管轄するハローワークにお問い合わせください。
※労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律に基づき、外国人の雇入れ及び離職の際に、全ての事業主が届け出る必要があります。

<入社前に働いていた前職の会社で更新申請を行い、申請中に入社した場合、どうしたらよいですか?>

この場合、❶入管に対して届出(離脱と移籍)を行う必要があります。❷申請内容が変わって来ますので、書類を追加で提出する必要があります。追加書類に関しては、会社の規模(カテゴリー)や申請人の状況等によって異なりますので、申請を提出した入管に相談しながら進めてください。

<グループ企業ですが、採用後、グループ内の別法人に移籍する場合、どのような手続きが必要ですか?>

会社内の部署の移動とは違い、別法人への移籍になりますと転職とみなされますので、入管への届出や移籍先法人からは外国人雇用状況の届出が必要になります。

外国人材の採用では、その方が保有しているビザ(在留資格)の種類や働く場所、転職歴、職務内容等によって法的な制限があったり必要な手続きが変わって来ます。これから外国人材の採用をご検討している中で就労ビザ申請でお困りの場合には、ぜひ弊社にご相談ください。

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