こんにちは。行政書士法人IMSの伊東です。

弊社は高度専門職の申請を検討されている方から多くのお問い合わせをいただきます。時々、ホームページの問い合わせフォームに該当する項目とポイントを記入し、高度専門職を申請したいというお問い合わせがあります。特に海外からお問い合わせいただく場合に、高度専門職のポイントを満たしていれば高度専門職を申請できると理解している方がいらっしゃる印象がありますが、日本に受入機関が必要で、この点は他の在留資格と同じです。また、ポイント計算表はイ、ロ、ハに分かれており、それぞれ該当する活動が分けられています。

高度専門職1号イ

本邦の公私の機関との契約に基づいて行う研究,研究の指導又は教育をする活動

高度専門職1号ロ

本邦の公私の機関との契約に基づいて行う自然科学又は人文科学の分野に属する知識又は技術を要する業務に従事する活動

高度専門職1号ハ

本邦の公私の機関において事業の経営を行い又は管理に従事する活動

  

高度専門職を申請しない場合に該当する在留資格として、一般的に高度専門職1号イは「教授」、「研究」、「教育」、高度専門職1号ロは「技術・人文知識・国際業務」、高度専門職1号ハは「経営・管理」が挙げられ、それぞれの活動と在留資格に該当するポイント計算表を使用する必要があります。申請時には高度専門職で申請しない場合に該当する在留資格の書類+ポイント計算表でチェックしたポイントを疎明する資料を提出します。

例えば、活動が「経営・管理」に該当する方が高度専門職1号ハではなく、高度専門職1号ロのポイント計算表を使用する場合には、なぜそのポイント計算表を利用するのか、入管が納得できる理由を説明することになります。会社を経営していて、代表取締役が1名でその方が高度専門職1号ロのポイント計算表を利用するというのは、代表取締役は主に会社経営を行うことが想定されますので、入管に納得してもらうのは難しいと思われます。ポイントを計算し、ただ単にポイント数が高くなるポイント計算表を使用することはできません。

また、年収は見込年収になるため、申請から1年間の年収額となります。所属機関の規模によっては、提出した見込年収を受け取ることができることを入管が納得できない場合にはポイントが加算されない場合もあります。特に設立間もない組織に所属するということであれば、その組織が見込年収を支払えることを証明する書類を提出することになり、入管が納得できる必要があります。

高度専門職1号はポイントを満たすからと言って申請することはできず、受入機関が必要で、高度専門職を申請しない場合に該当する在留資格で求められる書類とポイント計算表でチェックしたポイントを疎明する書類を提出する必要があります。

既に高度専門職1号をお持ちの場合で高度専門職1号を取得した際に所属していた機関に引き続き所属している場合にも、更新申請時には、高度専門職を申請しない場合に該当する在留資格で求められる書類(ご自身の書類と所属機関の書類)とポイント計算表でチェックしたポイントを疎明する書類を提出する必要があります。