こんにちは、行政書士法人IMSの松井です。

 みなさん、米国への出張が決まったら、まず何をしますか?
 とりあえず、フライトやホテルの予約でしょうか。有効なパスポートさえあれば、渡航できる国への短期出張であれば、それで良いかもしれませんが、米国の場合には、フライトの予約は一旦待ってください。

【確認事項】

 まず、確認すべきことは次の3点です。
 1.渡米目的(米国内でどのような活動をするのか)
 2.渡米予定時期
 3.米国での滞在期間

 上記3点を確認後、ESTA渡米で問題ないのか、適切なビザを取得しなければならないのかを検討します。

【渡米目的を要チェック!】

 一口に「出張」といっても、実際の中身は様々でしょう。一般的には下記のような目的が多いのではないでしょうか。この中で、ESTA渡米で問題ないものはどれかお分かりでしょうか。

  1. 現地法人や関連企業との打ち合わせ
  2. 現地法人の業務サポート
  3. 取引先との打ち合わせ
  4. 契約交渉
  5. 現地工場の視察
  6. 展示会や業界団体のカンファレンス等への参加
  7. 市場調査
  8. 営業活動
  9. 装置や機械の設置やメンテナンス
  10. 技術指導

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ESTA渡米で問題ないのは、1、3~7です。9および10は条件を満たしていれば、ESTA渡米できる可能性はありますが、Bビザを取得したほうが無難です(Industrial workersあるいはSpecialized trainersというエンジニア向けの特殊なBビザの取得をお勧めします)。2および8は就労活動になりますので、ESTAやBビザでは不可となります。就労ビザを検討しましょう。勘違いされがちですが、Bビザがあれば、就労ができるわけではありません。ESTAもBビザも米国で許容される活動は何ら変わりありません。主な違いはビザかビザでないか、そして、最長滞在期間(ESTAは90日、Bビザは6か月)が異なります。

日本国籍やその他のビザ免除プログラム(ESTA)を利用できる国籍を有している場合、渡米目的がESTAの範囲内かどうか確認しましょう。その上でESTAの有効期限の確認、ESTA申請(https://esta.cbp.dhs.gov/)を十分な時間的余裕をもって進めてください。ESTAは通常、申請後72時間以内に結果が出ることになっているためか、出発の3日前になってから申請する方が多いようですが、それでは遅すぎます。フライトの予約前にまずはESTA申請し、承認を得ておくことが重要です。

最近はESTA申請の際にパスポートの写しをアップロードするシステムになっているせいか、以前に比べ、単なる入力ミスでのESTA不承認というケースは格段に低下しているように思われます。しかしながら、下記のような懸念事項ある場合には、基本的にはESTAは使用できないため、Bビザの申請を行う必要があります。


・逮捕歴・有罪判決歴
・2011年3月1日以降の北朝鮮、イラン、イラク、リビア、ソマリア、スーダン、シリアまたはイエメンへの渡航歴
・2021年1月12日以降のキューバへの渡航歴
・ESTA却下歴
・米国ビザ却下歴
・米国でのオーバーステイ歴
・米国入国拒否歴

ESTAが使用できない場合には、Bビザを申請・取得する必要があります。Bビザを取得できなければ、米国への出張はできません。ESTAと異なり、Bビザ申請にはかなりの事前準備が必要となり、大使館(領事館)での面接も必須です。現在は面接予約枠の空きが非常に少ない状況が続いています。9月頭の段階で東京の米国大使館でのBビザの最短面接予約枠は、来年1月半ばでした。大阪の領事館でも最短で11月頭でした。ESTAがダメだったからと言って、すぐにBビザを取得できないことがお分かりいただけるのではないでしょうか。出張が何か月も前に決定されることは稀かもしれません。ESTAはいつでも申請可能です。常に有効なESTAを持っておき、将来の渡米に備えておくのも一つの方法です。また、何らかの事情でESTAを使用できない場合には十分な時間的余裕をもってBビザの申請をしてください。

下記フローチャートも参考に、ESTAで済むのか、Bビザを申請すべきなのか、検討してください。

【判断のポイント】

・90日以内の滞在でも、活動内容が「就労」に当たれば、ESTAでは渡米できません。

・ESTAはもちろん、B-1ビザも就労を認めるビザではありません。

・装置・機械等の据付・修理・保守・立ち上げ支援・技術指導等は契約内容や実際の作業内容により、個別判断が必要です。

・ESTAを利用できる状況でも、渡米頻度や滞在状況によってはB-1ビザ申請を検討したほうが良い場合もあります。

一口に出張と言ってもビザについては様々な可能性があることをご理解いただけましたでしょうか。判断に迷った場合には、ぜひIMSまでご相談ください。

なお、本ブログは現時点での情報であり、最新情報についてはお客様の責任において、政府公式サイト等でご確認ください。

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