こんにちは。行政書士法人IMSの竹内です。
令和7年6月末における中長期在留者数は特別永住者数も含めて395万人であり、前年と比べ5パーセント増加で過去最高を更新したとのデータが出入国在留管理庁より公表されています。弊社でもより長く日本に滞在したいというご希望の方から永住許可申請や帰化許可申請に関するお問い合わせも増えていますが、期限なく日本で暮らしていける在留資格に「高度専門職2号」も存在します。
永住権では不可能でも、要件を満たせば高度専門職2号であれば可能なこともあります。今回はこの高度専門職2号の魅力に迫ってみたいと思います。

【永住権も無期限だが、活動内容は何が異なるのですか?】
在留資格は主に「就労系」と「身分系」の2つのカテゴリーに分類することができ、永住権は「身分系」と呼ばれるものび属しています。在留資格「日本人の配偶者等」や「定住者」なども同じ身分系に属しており、必ずしも「就労」が活動内容の前提要件となっていません。また、高度な専門知識などを用いた業務に従事する必要もありませんのでスーパーのレジ打ちや工場でのライン作業などの「単純労働」と呼ばれているアルバイト作業等での活動も問題ありません。対して高度専門職2号は「就労系」の資格であり、高度人材として日本で就労する(活動する)ことが前提となっています。ですので、長期にわたって就労していない期間が継続してしまうと在留資格の取消対象にもなってしまいます。また、「ほぼ活動内容に関しては制限がない」と出入国在留管理庁のホームページにもありますが、身分系の在留資格では可能である上記「単純労働」は高度専門職2号では認められていません。

【高度専門職だからできることとは?】 
弊社でも時折入るお問い合わせに「親を呼んで日本で一緒に暮らしたい」というものがあります。お気持ちは非常によくわかりますが、現時点で本国の親を呼びよせ、日本でずっと一緒に暮らしていくといった在留資格は存在しません。これは永住資格を取得した永住者でも呼び寄せることはできません。しかし、高度専門職であれば要件および期限はありますが、本国の親の呼び寄せ(帯同)も可能とする優遇措置をとっています。

「親の帯同 要件」
・世帯年収 800万円以上
※世帯年収とは高度専門職外国人またはその配偶者のみ(その他同居人の年収は含まず)
・7歳未満の子の養育、または高度専門職外国人またはその配偶者の妊娠への介助、家事などの必要的支援を行う場合(※同居義務あり)
・高度専門職外国人またはその配偶者、どちらか一方の親のみ

また、親の帯同でだけでなく、家事使用人の雇用も可能です。こちらの優遇措置も「13歳未満の子がいる」、「病気などで配偶者が日常的な家事ができない場合」等の要件があります。(※特別高度人材は年収によって要件が緩和されます。)

【なぜ、高度人材にはこのような優遇措置が認められているか】
そもそも在留資格「高度専門職」は2015年に創設されました。それ以前、2012年の時点ではすでに「ポイント制による出入国管理上の優遇制度」を導入し、在留資格「特定活動」が付与されていました。高度専門職外国人が心置きなく日本での活動に従事できるように子の養育のため親を呼ぶ、病気の配偶者に代わり家事使用人を雇用する…など、どれも「本邦で就労し、将来の国家の発展に寄与してもらうため」の優遇措置として認められています。

先日公表された統計では、中長期在留者で最も多いのは「永住者」、次が「技術・人文知識・国際業務」とのことですが、永住者と同じく在留期限が「無期限」の高度専門職2号の在留資格を選択する方も増えてきているのではないでしょうか。そのときの家庭事情によっては永住者よりもメリットがあるのではと思います。弊社でもこの在留資格への変更許可申請のお手続きを承りますので、その際はお問い合わせいただければ幸甚です。

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