初めて、あるいは久しぶりに米国進出する企業にとって、**「どの就労ビザを選ぶべきか」**は非常に重要なテーマです。本記事では、米国就労ビザの検討手順と、それぞれの特徴・メリットをわかりやすく整理します。
米国就労ビザの検討順序
一般的には、以下の順序で検討することをおすすめします:
E-2ビザ → E-1ビザ → ブランケットLビザ → 個別Lビザ → H-1Bビザ
✅ 各ビザの概要
- E-2ビザ(投資ビザ):日本企業が米国法人に投資し、その事業を経営・管理するためのビザ
- E-1ビザ(貿易ビザ):日米間で相当量の貿易を行う企業の従業員向け
- ブランケットLビザ:企業内転勤ビザ(既に米国法人がブランケットL認定済みの場合)
- 個別Lビザ:企業内転勤ビザ(ブランケット認定がない場合)
- H-1Bビザ(専門職ビザ):専門知識を要する職務に従事する外国人向け
※ここで紹介する条件は概要であり、すべての要件を網羅するものではありません。
なぜEビザを優先するのか?
Eビザ(E-1/E-2)は、LビザやH-1Bに比べて次のようなメリットがあります:
- 期間の柔軟性:
- Eビザ → 米国で事業が継続していれば半永久的に更新可能
- Lビザ → 最長7年間という上限あり
- 手続きの簡便性とコスト面の優位性:
- Eビザ → 日本の米国大使館または領事館のみで手続き完結
- Lビザ → 米国移民局での手続きが必須、時間・コストともに増
E-2ビザをE-1ビザより優先する理由
E-2ビザ(投資ビザ)が第一選択肢となる理由は以下の通りです:
- E-1ビザの条件は厳しい
- 日米間貿易が常に50%以上であることが必須
- 発給後、この条件を満たさなくなった場合はビザ失効
- E-2ビザは柔軟性が高い
- 「投資」は累積で評価されるため、過去の投資実績で要件を満たすケースあり
- 人員増加などで追加投資が必要になる場合もあるが、基本的に再投資は不要
まとめ
米国就労ビザには複数の選択肢がありますが、検討の基本フローは「E-2 → E-1 → L → H-1B」です。
特にEビザは更新のしやすさ、コスト面でのメリットが大きく、最優先で検討すべきといえます。
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