こんにちは。行政書士法人IMSの松井です。
新年度を迎え、人生の節目を迎えられている方も多いかと思います。やはり、日本では4月の人事異動が最も多いようで、3月から4月に米国へ赴任になさる方も多く、就労ビザのご依頼を大変多くいただきました。
いざ米国赴任となった場合、どの就労ビザを取るべきかは特に初めて(あるいは久しぶりに)米国進出なさる企業にとって、非常に悩ましい問題かと思います。本日は、このような場合にどのように考えていけば良いのかを解説いたします。
検討の順序
一般的には、下記の順序で検討なさることをお勧めいたします。各ビザの簡単な説明は下記のとおりです。
E-2ビザ→E-1ビザ→ブラケットLビザ→(個別の)Lビザ→H-1Bビザ
- E-2:投資ビザ
- E-1:貿易ビザ
- ブランケットLビザ:企業内転勤ビザ(既に米国法人がブランケットL法人として移民局の認可を受けている場合)
- (個別の)Lビザ:企業内転勤ビザ
- H-1B:専門職ビザ
下記ボックスの中に記載された条件を満たせば、右の青矢印に進み、満たさない場合には下の赤矢印に進んでください。

上記は全ての条件を列記しているわけではありませんが、まずはこの順序で上から検討なさることをお勧めいたします。
Eビザのメリット
なぜ第一の選択肢がLビザではなく、Eビザなのでしょうか。それは、EビザにはLビザにはないメリットがあるためです。
・米国での事業が継続している限り、半永久的にビザの更新が可能
⇒Lビザでの滞在は、最長7年間という縛りあり。
・Eビザは日本に所在する米国大使館(あるいは領事館)のみの手続きでビザを取得できるため、時間およびコストの上でのメリットが大きい。
⇒Lビザは米国移民局での手続きが必要
E-2ビザのメリット
それでは、なぜE-1ビザよりもE-2ビザを優先すべきなのでしょうか。
・E-1ビザは米国法人の国際貿易のうち、日米間の貿易を常に50%以上維持しなければならない。E-1ビザが発給後にこの条件に該当しなくなった場合にはビザは失効する。
・E-2ビザ上の「投資」は累積で考えることができるため、過去に十分な投資実績があれば、その先の投資は基本的には不要(ケースにより増員等の場合、増資が必要な場合もあります。)
いかがでしたでしょうか。一口に就労ビザと言っても多くの選択肢があり、判断が難しいケースも多いですが、基本的には上記のように考えてみると整理できると思います。
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